星景色

       2013-12-8〜9    八ヶ岳高原ロッジ

 星夜写真を撮ったことがないので,学ぶために野辺山の「八ヶ岳高原ロッジ」で星夜写真を撮るツアーに参加した.当夜は零下8度の低温ではあったが,幸い全く雲一つ無く,風もない素晴らしい夜で,冬の天の川がぼんやりと天空を渡っていた. 星夜写真とは街灯など灯いていない暗闇で天体写真を撮るのだとばかり思っていたら,そうではない.講師の有賀哲夫氏によると,銀塩写真では真っ暗なところで数十分かけて微光をとらえるというのが星夜写真であった.だから街灯などは害を及ぼしていた.ところが,デジタルになって様相は一変した.数秒で天体の微光をとらえることができるようになったというのだ.街灯や建物の灯り,それに月の光などを含めて星の光を取り入れた「星景(色)」(セイケイと呼ぶ)という写真分野が可能となったのである.目からうろこの星景色である.
 結局,一眼デジタルカメラの進歩が可能にした分野だということらしい.ちなみに, 私のカメラは
   Canon EOS X6i ズームレンズ(18-270 mm) 開放で F3.5
何しろ星夜写真は全くの初心者で,講師より聞いた注意も後になってみると行動には表れないことも多かった.写真のいくつかを示す.

★ 冬の大三角形に木星(一番明るい星)がふたご座に.落葉松の林はCGや合成ではない.ホテルの街灯の光を集光して輝いている,まさに星景色である.ISO 12800。クリックすると大きな画像になる




★ 冬の大三角形が林に落ちる.林の中にシリウスとプロキオンが見える.左上は木星.落葉松の林の輝きが素晴らしい.5秒露出・ISO 6400。クリックすると大きな画像になる





★ スバル―おうし座―オリオン座―シリウスが一直線に並ぶ.左上は木星
広角で(8−16mm) 5秒露出.ISO 6400





★大熊座と小熊座
北斗七星が上がってきた.クリックすると詳細画像が見える。 露出時間が短いと星が点状になって却ってわかりにくいことがある.この写真はピントが甘いが,星が円盤状になって却って位置がわかりやすい.



★ ラブジョイ彗星が3:30過ぎ上がってきた.双眼鏡でぼんやり見える程度.固定で開放,13秒露出.どうしてズームなのに倍率を上げなかったのか悔やまれる.ビギナーのゆえに目の前の操作だけに手いっぱいで,思いが行かなかったのが残念.13秒露出・ISO 3200・開放 F3.5